嬬恋村には自然豊かな観光スポットが豊富にあります。歴史的な見どころも多く、訪れる人を飽きさせません。また、最近では長期滞在型のリゾートとしても注目を集めています。今回はそんな嬬恋村の魅力をまとめてみました。

嬬恋村の観光

嬬恋村は面積が広く、ひとつの村といえどもエリアによって特徴があり、それぞれ違った魅力があります。そんな嬬恋村の観光情報をエリアごとにご紹介します。

嬬恋村のシンボル浅間山～浅間高原エリア～

嬬恋村のシンボルともいうべき、日本百名山の一つ、浅間山。その麓に広がる浅間高原は北軽井沢とも呼ばれ、全国でも有数の別荘地として知られるエリアです。

浅間山は、標高2,568メートルの世界でも有数の活火山です。「鬼押し出し園」は天明3年（1,783年）の浅間山大噴火で噴出した溶岩が固まった跡地にあり、当時の噴火の激しさを感じられます。「鎌原観音堂」は、この大噴火の土石なだれから唯一残った建物で、厄除けのパワースポットとしても知られています。

また、日本ジオパークに認定されている浅間山北麓ジオパークは、自然と人々の暮らしの共存を目指し、管理されているエリアです。自然環境や歴史文化の専門知識を持つガイドによる、ジオパークツアーも企画されているので、浅間山について深く知りたい方は、ぜひ参加してみてはいかがでしょうか。

雲の上の温泉を堪能～万座温泉～

万座温泉は乳白色の硫黄泉がたっぷりと湧き出る温泉です。標高1,800メートルの高地に位置するため、露天風呂からの眺めは絶景で、開放的な気分を味わえます。

群馬五大温泉のひとつに数えられ、泉質は各温泉ランキングで高い評価を得ています。濃厚な硫黄泉は、美肌の湯として女性にも人気です。

かつての噴火口跡「空吹」は、岩場から水蒸気を含んだ火山性ガスが吹き出す様子を間近で見ることができるスポットです。荒々しい岩場から蒸気が立ち昇る様子は、まさに火山そのもの。ぜひ、目の前で体感してみてください。

四阿山の麓でアクティビティ～バラギ高原エリア～

日本百名山、四阿山（あずまやさん）の東に広がるバラギ高原エリアでは、清々しい高原の空気のなか、さまざまなスポーツやアウトドアを楽しめます。

キャベツ畑の緑が一面に広がる「パノラマライン」は嬬恋村の人気ドライブコース。嬬恋村を「愛妻家の聖地」として有名にした「愛妻の丘」もこのエリアにあります。

バラギ湖は、夏はフィッシング、氷の張る冬にはワカサギ釣りを楽しめる高原の湖です。周囲には、キャンプ場や温泉、スキー場などの観光施設が集まっています。夏はキャンプやトレッキング、冬はウインタースポーツと多くのアクテビティを体験でき、一年中訪れる人を飽きさせません。

歴史ある温泉でのんびり～鹿沢温泉～

飛鳥時代に発見されたと伝えられる鹿沢温泉は、古くから湯治場として親しまれてきた歴史ある温泉です。秋は紅葉、冬は雪景色と四季折々の風景を味わえる露天風呂は、まさに秘境の湯と呼ぶにふさわしい雰囲気です。日常の疲れた心と体を芯から癒してくれます。

６月には、国の天然記念物にも指定されたレンゲツツジの群落の美しい花が、湯ノ丸高原一面に咲き乱れます。鹿沢から湯ノ丸高原一帯は、いくつもの遊歩道が整備され、トレッキングに最適なコースが多くあります。

冬には鹿沢園地で、初心者でも雪山ハイキングが楽しめる「スノーシュートレッキング」が開催されます。ぜひ冬山ならではの白銀の世界を体験してください。

滞在型リゾートとしての嬬恋村の魅力

夏でも涼しく過ごしやすい嬬恋村は、短期の観光で訪れるだけでなく、数日間に渡って滞在し、高原の暮らしを楽しむ滞在型のリゾート地としても注目を集めています。

リトリートで非日常の解放感を味わう

リトリートとは、忙しい日常を離れた環境で心と身体を癒し、本来の自分を取り戻す過ごし方のこと。嬬恋村のある群馬県ではこの考えに基づき、長期滞在してリフレッシュすることで明日への活力を得てほしいと、長期滞在型の楽しみ方を提案する取り組みをしています。

嬬恋村でもリトリートのモデルとなる滞在プランを提案するなど、観光コンテンツや拠点となる受け入れ施設の充実がすすめられていて、今後ますます目が離せません。

ワーケーションで仕事をしながらリフレッシュ

ワーケーションとは「ワーク（work）」しながら「バケーション（vacation）」するという意味の造語で、都会を離れ、仕事をしながら余暇を楽しむというスタイルのことです。

コロナ渦をきっかけにリモートワークが広く受け入れられるようになり、ワーケーションを取り入れる人も増えました。

嬬恋村には貸別荘も多く、ワーケーションに適した施設が充実しています。カフェやコワーキング施設もあるので、自然に囲まれた環境で仕事も余暇も自分なりの時間を過ごすことができます。

季節のイベントを楽しむ

自然豊かな嬬恋村では四季の移り変わりにあわせて、各種のイベントが開催されています。

春には吾妻川沿いにある約200本の桜並木がライトアップされます。都心よりも約１か月遅れて満開を迎える嬬恋村の桜並木。河川敷をサイクリングするのもおすすめです。

5月から6月にかけては「浅間高原シャクナゲ園」に15万本ものしゃくなげが咲き乱れます。「シャクナゲ園まつり」ではイベントも開催され、花の楽園を目当てに多くの観光客が訪れます。

初夏には、自称日本一ハードなロードレース「嬬恋高原キャベツマラソン」が開催されます。アップダウンの多いコースが特徴で、嬬恋村を象徴する広大なキャベツ畑を駆け抜けます。ラストは大会名物2㎞の上り坂が待ち受けます。

他にも、7月には花火大会も行われる「つまごい祭り」、9月には「キャベツ畑の中心で妻に愛を叫ぶ（キャベチュー）」など、バラエティ豊かなイベントが開催されます。

イベントに合わせて訪れ、その前後をさまざまな嬬恋村の観光地でゆっくりと過ごす、そんなゆとりのある休暇を過ごしてみてはいかかでしょうか。

嬬恋村でかなえる、自分らしい過ごし方

温泉、観光地、イベントなど多くの魅力がある嬬恋村。都心からのアクセスが良いので、週末に温泉につかりに来るもよし、長期滞在をして自然の中で自分自身と向き合うもよし。嬬恋村なら訪れる人に合わせた、満足のいく過ごし方ができそうです。