「都会から地方へ移住したい」「老後は田舎でゆっくり生活したい」「避暑地に別荘が欲しい」と、地方への移住を考える人が増えてきている昨今。

各地域の空き家情報を手軽にチェックできる「空き家バンク」をご存知でしょうか。

各自治体が運営する空き家の仲介サービスで、移住先の物件選びにとても便利なサービスとして知られています。実は、最近移住者が増えている群馬県の嬬恋村でも、HP開設時の2020年より「空き家バンク」が開設・運用が行われています。

今回は、そんな空き家バンクについて、嬬恋村をモデルケースにサービスの仕組みと活用するメリットを解説します。

嬬恋村の空き家バンクとは

まず、「空き家バンク」の基本的な仕組みや嬬恋村における移住者の状況についてご紹介します。

空き家バンクの仕組み

空き家バンクとは、自治体が運営している空き家仲介サービスです。自治体内で空き家を貸したい、売りたい人が物件情報をホームページに登録し、掲載されている物件を借りたい、買いたい人が自治体に申し込み、賃貸・購入を行う、といった仕組みになっています。

都会から地方に移住したい、別荘を安く購入したいと考えている人にとって、いつでもホームページから地方の空き家情報を手に入れられることは、買い手だけでなく、売り手にとっても画期的なツールといえます。

最新の嬬恋村の空き家がわかる

嬬恋村では、2020年より空き家バンクのホームページが開設され、空き家の有効活用を目的として、村内の最新空き家情報をチェックすることができるようになりました。

軽井沢に近く、避暑地として注目されていた嬬恋村は、コロナをきっかけに移住者が年々増加。年度別移住者は、2020年度113人、2021年度181人、2022年度196人と推移し、嬬恋村空き家バンクにおける物件登録数、成約数も増え続けています。

村内の空き家を、移住・定住・二拠点居住を考えている人に対して紹介し、活用することで利用者は安く物件を手に入れられ、自治体としても人口の増加と地域活性化を図ることができるというメリットがあります。

空き家バンクを活用するメリット

では、利用者が空き家バンクを活用するメリットはなんでしょうか。空き家バンクを活用する具体的なメリットについてご紹介します。

空き家を安く買える・借りられる

通常の不動産仲介業者が運営するサイトや不動産屋から空き家を紹介してもらった場合、借り手・買い手側は、仲介手数料を支払わなければなりません。一方で、空き家バンクは自治体によって運営されています。営利目的の運営ではない分、仲介手数料は発生せず安く空き家を手に入れることができるのです。

嬬恋村なら最大50万円の補助が受けられる

自治体が運営する空き家バンクでは、空き家の有効活用を促進するため、様々な補助金制度を利用できるのも大きなメリットです。自治体によって多少違いますが、初期費用や出費を抑えることができるので、あらかじめ確認しておきましょう。

例えば、嬬恋村なら「補助率10分1以内」で「最大50万円」の補助を受けることができます。ただし、補助を受ける条件として以下のいずれかに該当する必要があります。

①住民基本台帳法（昭和 42 年法律第 81 号）第6条の規定により本村の住民基本台帳に登録され、かつ、補助金の申請時に夫婦の年齢の合計が90歳未満（以下「若年夫婦」という。）であること。

②転入世帯　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　転入世帯とは：補助対象者（同居する家族がある場合はその世帯員全員）が、直近5年以上継続して嬬恋村の区域内に居住していない世帯を言います。

③一人親家庭で親の年齢が45歳未満、子の年齢が18歳未満の2人以上の世帯員からなる家庭であること。　　　　　

一人親家庭とは：母親または父親の片方いずれかと、その子とからなる家庭をいう。

出典：https://www.vill.tsumagoi.gunma.jp/www/contents/1681802252018/index.html

補助条件も自治体によって異なるため、自治体ホームページなどで要件を確認する必要があります。

まとめ

今回は、空き家バンクについて、嬬恋村をモデルケースにサービスの仕組みと活用するメリットを解説しました。最近、避暑地として、地方への移住先として注目されている嬬恋村。移住を検討している方は、ぜひ嬬恋村の空き家バンクをチェックしてみてください。